周りのものが、何も見えない。
それが何なのか、確かめることもできない。
触れることも、身動きを取ることすら叶わない。

胸の奥の放射能は融解し、私の血は全身から滴り落ちている。
かつて空を切り裂いたあの吐息も、もはや何の役にも立たない。

瞳の奥で揺らめいていた青い光は、いま深い闇へと消えていく。
荒れ狂っていた熱線は静まり返り、猛烈な炎から冷たい静寂へと変わっていく。
けれど……分かってしまう。
ここは、永遠に穏やかに生きていける場所なのだと。

もう何ひとつとして、私を脅かすもののない場所。
傷口から溢れ出る血は太古の冷気の中に消え、私の体は静かな珊瑚のように硬化していく。

……私は最初から、ここに辿り着く運命だったのだろうか。